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わたし

神田伯山の天一坊を探して

引き続き東洋文庫「大岡政談 天一坊実記」を読み進めています。紀州調べが済んで、いよいよ天一坊召し取りに向けて緊迫感が高まってきました。その前に、天一坊の山場である網代問答が展開しているわけですが、それはまた別の記事で取り上げられたらと思います。


「天一坊実記」を読んでるのは講談「徳川天一坊」のあらすじをまとめるため。これまで聴いた口演だけでは覚束ないところや、耳だけで知っている人名をどう表記したらよいかわからないとなり、その典拠を求めてたどり着いて選んだのが東洋文庫だったわけで。ただ、読み進むうちに、どうやら講談で実演されるものとは少し異なることがわかってきました。大方の筋は同じ、なんなら口演を補ってより詳しい。でも、人名がことろどころ違うのです。


どうしよう?

ならば口演の記録、つまり速記を見つければよいのでは?となりました。講談「徳川天一坊」といえば、初代の神田伯山でしょうか。「伯山は天一坊で蔵をたて」という川柳が残っているくらいです。この流れで天一坊は受け継がれているはず。

探してみました。


たどり着いたのは、こちら。

(出典:国立国会図書館書誌データ(2021年2月21日に取得))

5代目神田伯山(1898-1976)の速記のようです。

国立国会図書館蔵ですが、デジタル化されていて、インターネット公開はしていないものの、近くの公共図書館でデジタルデータを見られことがわかりました。


さっそく最寄りの公共図書館へ出かけ、国会のデジタルデータを見たい旨を図書館スタッフさんに伝えると、専用端末を開けてくださいました。


さあ!

おおお、これは!

わたしが今まで聴いてきた実演とほぼ同一の徳川天一坊です!

ああ、源氏坊戒行なのね!天忠坊日真!山内伊賀之?紅屋庄三郎!桜屋佐助!地味にわからなかったことが明らかになっていきます。

時間制限が30分だったため、全体の三分の一程度しか確認できませんでしたが、これから追々見ていくつもりです。


そして、登場人物紹介やあらすじへ反映していく次第。

まだまだ時間はかかりそうですが、よりよいものに仕上げるためにも焦らないつもりです。


あと、こちらも気になっています。

目次がそそる!

(出典:国立国会図書館書誌データ(2021年2月21日に取得))


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