検索

わたし
- 2022年3月27日
清水次郎長の小説『男の愛 たびだちの詩』
みなさま、こんにちは。 桜がちらほらと咲き始めた東京周辺です。みなさまの地域はいかがでしょうか? 先日、清水(現・静岡市清水区)を訪ねたブログを書いたことから、なんだか清水次郎長ブームの灯がひっそりとともったわたし。 清水次郎長が主人公として登場する本を読みましたので、ご紹介いたします。 町田康『男の愛 たびだちの詩』(2022年左右社刊) 通称、清水の次郎長がヤクザになるまでを描いた一冊。 清水の次郎長、これは通称。本名、山本長五郎が渡世人として、平たく言えばヤクザとして清水の次郎長になるまでの物語です。評伝小説というよりは、多分にフィクションを織り交ぜて面白おかしく、時に人の心の暗闇を覗き込むような、そして、ヤクザの豆知識も得ることができます。 侠客ものの講談を聴いていると、「男になる」「売り出す」「国を売る」「旅に出る」「草鞋を脱ぐ」「仁義を切る」などの言葉に出会います。なんとなく雰囲気で理解をしていますが、ちゃんと説明を聞いたことはない。講談中に説明が多いと気がそがれますものね。 そんななんとなくわかっている言葉、ヤクザの世界のことなどを