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わたし
- 2021年8月14日
もぐらの新助と潮来遊廓
雨が続くお盆ですね。 気温が上がらず、過ごしやすいのはいいのですが、九州地方や広島で災害の恐れがあるとのこと。どうかひどいことになりませんように。 今週末は「天保水滸伝」の「潮来の遊び」をまとめました。 潮来遊廓が舞台のお話。 ●もぐらの新助のこと この話には飯岡方の下っ端やくざ、もぐらの新助が出てきます。 「全国侠客有名鏡」(侠客番付)を眺めていたところ、一番下段に「もぐらの新助」がいました! まさか、もぐもち(もぐらの新助のあだ名)が番付に載っているとは思っていなかったのでビックリ! 方や、笹川方の勢力富五郎が一番上段にいることからも、この格差は歴然です。 この「全国侠客有名鏡」は大変興味深いので、また別の機会にご紹介したいと思います。 ●潮来遊廓のこと 「天保水滸伝 潮来の遊び」の中で、潮来遊廓は「関東の三場所」のひとつとして紹介されていました。 関東の三場所とは、潮来、祝町、松岸のことだそう。 ここで一冊の本をひっぱりだしたわたし。 『全国遊廓案内』編者 日本遊覧社、復刻編者 渡辺豪(カストリ出版 2016年刊) 原著は昭和5年(1930

わたし
- 2021年8月7日
小見川のこと(天保水滸伝)
みなさま、こんにちは。 今日のテーマは、ちょっと寄り道感が強いですが、講談「天保水滸伝」周辺のことについてです。 現在、天保水滸伝のあらすじをまとめ中ですが、先日は「笹川の花会」をまとめました。 その中で、花会当日の盛会を表す一節として「小見川の芸者を総揚げ」とあり、わたしのアンテナがピピピと反応しました。 現在の香取市(かとりし)、旧香取郡小見川町(かとりぐん おみがわまち)。本日は小見川について取り上げます。 まず、小見川で思い出されたのが、歌舞伎役者の松本幸四郎です。実は小見川には初代松本幸四郎のお墓があるのです。 香取市のHPをご覧ください。 初代松本幸四郎(1674-1730)は小見川の島田家に生まれ、10歳の時に佐原(さわら)の小間物屋「高麗屋(こうらいや)」に奉公。元禄の初め江戸に出て久松多四郎に入門とあります。初代幸四郎は小見川出身ということで、お墓も故郷である小見川にあるのですね。 関東地方で水郷といえば、茨城県の潮来(いたこ)や千葉県の佐原が思い出されますが、佐原の近隣である小見川も漏れず水運に恵まれた土地だったようです。 次