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わたし
- 2022年5月29日
2022年5月上方講談見聞録
束の間ですが、上方講談をたのしんできたので記しておこうと思います。 何やらブログタイトルが壮大な感じになってしまいましたが。 2022年5月20日(金) 旭堂南湖 小泉八雲特集 於:玉造・百年長屋 旭堂一海「源平盛衰記 那須与一」 旭堂南湖「エベレスト」 旭堂一海「池田輝政と督姫」 旭堂南湖「ろくろ首」(小泉八雲作) -仲入り- 旭堂南湖「難波戦記 真田の入城」 古民家をリノベーションしたような百年長屋はとても雰囲気よく、生声が届く広さで、20~30人程度で演芸を愉しむことができます。夜に来たのは初めてでしたが、少し暗めな灯りでしっとりと落ち着きとても居心地がよかったです。 南湖先生の高座はいつぶりでしょう? この会ははじめてお伺いしましたが、継続されているお馴染みの会のようで、南湖先生のお客様で親しみやすい空気感。“講談を聴く場“としてあたたまっている、という印象でした。小学生低学年の子も客席に、若いお客さんが育っているぞ! 南海先生に一海さんというお弟子さんがいることは知っていましたが、高座を見るのは初めてでした。おお、なんと素晴らしい若者


わたし
- 2022年5月15日
荒神山三夜
行動制限のない3年ぶりのゴールデンウィーク、みなさまいかがお過ごしになられたでしょうか? わたしは「清水次郎長外伝 荒神山」三夜で、久々に講談連続をどっぷり愉しみました。 神田春陽『荒神山』を読む 於:向じま墨亭 5月3日 神田春陽「蛤茶屋」 上の助空五郎 歌と楽器(ボードビル) 神田春陽「お峰の茶屋」 5月4日 神田春陽「飯田の焼打ち」 三遊亭朝橘「茄子娘」(落語) 神田春陽「仁吉の離縁場」 5月5日 神田春陽「仁吉の最期」 柳家緑也「四段目」(落語) 神田春陽「仁吉の焼香場」 向じま墨亭(むこうじま ぼくてい)は2019年5月に開場した墨田区向島地域に根差した小さな寄席です。東武スカイツリーライン曳舟駅から徒歩約8分。鳩の街商店街の一番奥、すぐそばには隅田川が流れ、窓から入ってくる川風が心地よい桟敷席。定員は20名程度でしょうか。 講談の連続読みに毎日通う、いつぶりでしょう? 思い出せないくらいです。 それだけに、集中して聴き通せるたのしみを心待ちにしていました。荒神山も久しぶりです。 口演日程は上記の通りですが、次郎長外伝ではないであろう


わたし
- 2022年5月8日
桃川燕林「大岡政談 村井長庵」を読んで
『大岡三政談』集栄館書店 1927年刊 こちらに所収されている桃川燕林講演の「村井長庵」を読みました。 (リンク先のNDLの書誌情報に目次が付いています。ご参考まで。) 本当であれば実演で聴くのが一番ですが、なかなか通しては難しそうだな…と思い、待ってないでこちらからお迎えにいってみました。読んでいて、へぇこういう内容なのか、と思うとともに、え?ん?おおお!?と驚く発見やもっと知りたいことが出てきました。 ・驚いたことその1 登場人物の名前が違う。 例えば、長庵の妹の名。現在の口演ではお登勢ですが、本ではお安。 これは天一坊を読んだ時もそうでしたし、落語でも同じ演目なのに登場人物の名前が若干違うなど過去の経験から、よくあることなのだろうな?と思いました。 ・驚いたことその2 雨が降っていない。 「村井長庵」の中でもっとも有名な読みどころといえば「雨夜の裏田圃」。全編は知らずともこの読み物なら出会ったことがある、演題だけでも聞いたことがあるぞ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。長庵の悪事仲間である三次によって長庵の妹お登勢が殺されてしまう