• わたし

講談「南総里見八犬伝」への道

なんとなく細い糸をたどるように、南総里見八犬伝へ近づいています。


大阪で旭堂小南陵さんの「源頼光四天王傳」を聴いたときに、おお!ファンタジー!スペクタクル!と感じたワクワクは、わたしに「南総里見八犬伝」を連想さました。

わたしは勝手に名付けました、これらの読み物を“絵本系”と。

史実とは異なり限りなくフィクション、現実では想像もしえないような出来事やロマンに満ちた物語を、“絵本系”と。勝手に盛り上がっています。


そんな折、年末に予定された出張先が南総と言ってよいであろう千葉県南部の富津や館山でした。

館山城、ここの天守閣からは館山湾を隔てて、神奈川方面が望めます。富士山も見えました。

そして東京方面も。講談「出世の春駒」で愛宕神社から「前は渺々たる青海原、沖のあたりに真帆片帆。左に見ゆるは安房上総」と遠景を眺めたように、ちょう真逆から江戸を眺める気持ちです。


城内には八犬士のモデルとなったと言われている八遺臣のお墓もありました。ここへ行くまでが大変だった!急な坂道階段、藪をかき分けてけもの道を行く。つらい!

そして昼間なのに人っ子ひとりいない。こわい!

天守閣近辺ののどかな感じはどこへ?なにか得体のしれないものが出てきそうでした…


そして、今年新春の国立劇場での歌舞伎公演は「南総里見八犬伝」。スターシステムの歌舞伎ながら、八犬士それぞれが威風堂々と主人公をはれるキャラクター。そんな八犬士が勢ぞろいしたときの壮観さたるや。迫力と舞踊のような美しさも感じた立ち回り、四季の移ろう舞台美術、たのしかったです。


白井恭二氏により読みやすくなった現代語訳版を読み進めています。歌舞伎では簡略されていたストーリーですが、原本はもっと複雑な人物相関や話の綾が張り巡らされています。とにかく悪役が魅力的で、八犬士たちとの対比がより一層際立ちます。



曲亭馬琴による読本(小説)は、28年の歳月をかけた長大な作品であり、当時大流行となったようです。物語に合わせた浮世絵が描かれ、芝居化もされた。簡易版の小説や子供向けの読み物にも派生し、いろんな形で読者をたのしませてくれていたようです。

ざっとしたストーリーは、南総の地から始まった争いの中で、運命を分かち合った八人の勇者が各地に散りじりになりながらも、運命の玉に導かれそれと知らずに出会い、最後には主家の仇を討つお話。

そう、現代でいうと「ドラゴンボール」をイメージする人が多いのではないのでしょうか。


そんな読み物が講談になっている!

まだ出会ったことはないけれど!

いつ出くわしてもいいように、準備だけはばっちりしておこう。なにせたのしいもの。


八犬士の中で、推し(今の言葉を借りますと)を見つけるのもいいなぁ。上巻まで読み進めた小説では、七犬士まで登場。最後のひとり、何の玉を持つ犬士が下巻では登場するでしょうか?


コロナ禍で身動き取れないながら、たのしみを見つけて過ごしたいと思います。

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