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わたし

編集宮本武蔵

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

お盆や夏休みにひと息ついた方も多いでしょうか。行動制限がないとはいえ、動きにくいコロナ禍が続きますね。やれやれです。


「寛永宮本武蔵伝」をまとめようと思い立って、早ひと月が経とうとしています。

作業は概ね土日に進めているため進捗は芳しくありません…

まず現行の口演として、YouTubeチャンネル「神田伯山ティービー」で公開されている「寛永宮本武蔵伝」を参考にようと、着々と観進めています。


そして前回、参考に何か速記を見つけたいと言っていたわたしですが、決まりました。

大正2年(1913年)発行の八千代文庫『宮本武蔵』(講演:神田伯山 3代, 1872-1932)。

この速記に決めたのは、話の割りが現行とほぼ同じようだったためですが、図らずも六代目の口演を三代目の速記で下支えする算段となりそうです。

映像と速記のダブル進行をしていて気づいたことがあります。

それはそれぞれの編集力について。


まず、六代目がYouTubeで公開している口演。

心にとめておきたいのは、2022年に4日間連続の通し上演されたものであるということ。一日約2時間で4~5話、4日間で全18話を読み切るというもの。

各話の配分や整合性、演者と客の集中力の持たせ方、時間、そういった制約制限があるなかでどれだけベストを尽くせるか、という点。つまり、上演にあたり総合的な編集や演出を踏まえているということ。


次に、三代目の速記本について。

こちらの速記本の国立国会図書館の書誌データを見ると、講演者として神田伯山とありますが、速記者は省かれています。しかし本には速記者の名が記されている。崩し字で読みにくいですが、おそらく「酒井昇造 速記」かと。この本の成立には速記者の寄与は欠かせません。そして、速記者が口演そのままを写し取っただけではなく、構成や編集の手を加えていたのであろうことは想像に難くありません。


それぞれ口演映像、速記と媒体が違うが故のメリット・デメリットについて考えます。

口演だけ観ていると勢いのあるやり取りや迫力ある果し合いを堪能できますが、辻褄や説得力を欠く進行があったりしますし、逆に、速記だけだと武芸者同士の打ち合いの迫力に欠けるのは致し方ありませんが、細やかな描写や背景を描くことができます。

先ほど、六代目の口演を三代目の速記で下支えする算段と書きましたが、作業が進行にするにつれ、それぞれの長短や編集について気づくに至った次第です。

それぞれの媒体だからこそできること。それぞれの媒体だからこそ上げられる成果がある。受け取り手にたのしんでもらうための工夫をしているのだと発見できました。


これらの二つの良いとこ取りで上手くまとめられるとよいですが、それこそ要約するための編集力が必要ですね。わたしにできるかしら(あわあわ

引き続きマイペースですが、たのしみながらがんばります!

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